水素で航行する飛行機

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いつもは燃料電池車(FCV)についての話題をお届けしている「Hydro World」ですが、今回の話題はなんと飛行機!先日、欧州航空機大手のエアバス社から、温室効果ガスを排出しない、「ゼロe」(zero emission=排出ゼロ)をコンセプトとした旅客機の開発計画が発表されました。

エアバス社が発表した3機種(https://www.bbc.com/japanese/54244929より引用)

現在の旅客機はジェット燃料を大量に消費して航行するため、温室効果ガスの排出も多くなる傾向にありました。新型コロナウイルスの感染拡大によって航空機の利用が大幅に減ったことは、二酸化炭素の排出量減少につながった一因ともされています。そういった環境への負荷を減らす観点からも、水素を燃料とした航空機の開発には大きな注目が集まっています。

エアバス社の発表によれば2035年までに実用化する計画であり、開発する3機は液体水素を燃料としてガスタービンエンジンから動力を得て、燃料電池から電力を得る設計になるとのこと。ただ、一方で実用化には空港での給油(給水素?)のためのインフラ整備も必要になり、巨額の投資が求められることから、課題も多いとの見方も出ています。とはいえ、水素社会の到来に向けた大きなインパクトになることは間違いなく、期待を込めて今後の推移を見守りたいですね。

水素社会のその先

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日本を代表する燃料電池車(FCV)であるトヨタのMIRAI(ミライ)。その二代目の発売が10月に予定されていることからも分かるように、FCVの技術開発や普及が進んでいます。今回お届けするのは、FCVを含めた「水素エネルギー」がどのような社会をもたらすのか、現状をまとめてみます。

液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」(https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20191211_1.html より)

そもそも、水素エネルギーがもたらすメリットについて考えてみると、

・化石燃料への依存を減らすことができる

・エネルギー的な安全保障を確立できる

・CO2排出削減により地球温暖化の進行を抑える

・新しい産業分野の創出が期待される

などがあります。これらを実現するための具体的なロードマップとしては、

①FCVと水素ステーションの普及による需要の拡大

②需要に見合った安価な水素の大量生産・調達

③水素の安全な貯蔵・流通の確保

となります。特に②の生産・調達においては、海外で生産した水素をLNG(液化天然ガス)のように船舶で運ぶ液化水素運搬船も開発が進められています。(川崎重工業「すいそ ふろんてぃあ」2020年秋頃の竣工、2021年に最初の水素運搬予定)。グローバルなエネルギー関係の中で、水素が放つ存在感は少しずつ増介していると言えるでしょう。

水素ステーションのしくみ④

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4回連続でお伝えしている水素ステーションのしくみ。今回は可燃性の気体である水素を取り扱ううえで大切な安全対策についてお届けします。

対策①:水素をもらさない〉そもそも水素がもれ出していたら、何がきっかけで引火するかわかりません。まずはもれないようにきちんと貯蔵しておくのが安全対策の大前提です。   

・水素ステーションの建物や貯蔵タンク → 耐震設計で地震や事故などの際にも貯蔵性能を保てる設計になっている

・ディスペンサー(燃料電池車に水素を供給する部分) → 給水素中に誤って車が発進したら安全に遮断する装置がついている

対策②:水素がもれたら早期に検知し拡大を防ぐ〉十分にもれない対策をしていても、仮に水素がもれた場合はすぐに異常を察知して、水素もれが続いてしまう事態を防ぎます。

・水素ステーションの建物や貯蔵タンク → ガス検知器や自動停止装置を備えて、異常を確認したらすぐに供給を停止

・ディスペンサー → 同じくガス検知器や自動停止装置により安全に水素供給を遮断する

対策③:水素がもれても留まらない〉水素は空気より軽いため、どんどん上方に移動しながら拡散して安全な濃度まで薄まっていきます。

・ディスペンサー → 水素が滞留しにくいキャノピー(庇)構造をしており、上方へ逃げていく

対策④:もれた水素に火がつかない〉空気中に一定濃度の水素があると、引火し場合によっては爆発を引き起こします。それを防ぐためにはガソリンスタンド同様に火気厳禁とすることはもちろん、他の理由(プロパンガスなどに着火し、その火が水素に引火するなど)で火が水素にまわらないようにすることが必要です。

・水素ステーションの建物や貯蔵タンク → ガス検知器や自動停止装置を備えて、可燃性ガスを確認したらすぐに水素の供給を停止

・ディスペンサー → 同じくガス検知器や自動停止装置により安全に水素供給を遮断する

対策⑤:万が一、火災などが起こっても周囲に影響を及ぼさない、または影響を軽減する〉どれだけ安全対策を施しても、最悪の事態は起こりえます。その場合でも被害を最小限に抑えます。

・水素ステーションの建物や貯蔵タンク → 火災検知器ですぐに異常を周囲に知らせつつ、散水装置や強固な障壁で火災の拡大を抑え込む

・蓄圧器(水素供給に適切な圧力を保つ装置)→ 火災により周囲の温度が上がると、貯蔵された水素が膨張して圧力が高まるため、温度異常時には自動で圧力を逃がす装置がついている

何重もの安全対策のうえで、水素ステーションは運営されています。ご利用のみなさまの安全を確保するためにも、ご利用の際のルール遵守をお願いいたします。

水素ステーションのしくみ③

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水素社会を支えるしくみについてお届けしてきましたHydro World。前回、前々回に続き3回目となる水素ステーションのしくみについてのお話です。今回は、水素ステーションを支える安全対策についてお伝えします。

「水素」というと、理科で学んだ特徴は「燃えやすい」ということです。つまり、取り扱いを間違えれば「水素爆発」と呼ばれるような大規模な事故を起こす可能性があります(2011年に福島第一原子力発電所で発生した建屋の爆発は、水素爆発と考えられています)。しかし、もう一つの特徴である「軽い」という性質に注目すれば、上に向かってどんどん広がっていくため、安全に放散させることができます。

その性質を理解した上で、水素ステーションでは様々な安全対策がとられています。

〈5つの主な安全対策〉

①水素をもらさない

②もれたら早期に検知し拡大を防ぐ

③水素がもれても留まらない

④もれた水素に火がつかない

⑤万が一、火災などが起こっても周囲に影響を及ぼさない、または影響を軽減する

㈱ENEOS水素サプライ&サービスのHPより引用(https://www.eh.jx-group.co.jp/hydrogen-energy/use-safely/)

次回はそれぞれの安全対策について解説していきます。お楽しみに!

水素ステーションのしくみ②

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前回に引き続き、水素社会を支えるインフラである水素ステーションについてお届けします。今回のテーマは、筆者が一番「どうなってるのだろう?」と思っている、水素充填器(ディスペンサー)についてまとめてみました。

燃料電池車(FCV)が水素を燃料として走っていることはわかりますが、水素といえば気体のはず。理科で出てきた元素周期表でも一番最初に出てくる水素は、最も軽い気体と教わりました。その水素をどのようにタンクに入れているのでしょうか。「MIRAI」に水素を充填するときを例にとってみます。

「MIRAI」の充填口(当たり前ですが給油口じゃない…!)はガソリン車と同じく車体の後方にあります。

ハンドル脇にあるボタンで充填口を開けます。これもガソリン車と同じですね。

カバーを開けるとこんな感じです。キャップをはずすとプラグがついています。

水素ディスペンサーから、ホースのついたノズルを取り外します。ガソリン用のものより大きめですね。

ノズルをプラグに接続します。高圧状態の水素がホースを通って車体の水素タンクに移動していくので、ロックされるつくりになっています。

準備ができたら「充填開始」のボタンを押すだけです。ガソリンのようにトリガーを使いません。

ディスペンサーのディスプレイ部分です。上は水素の充填量、下は圧力と温度が表示されています。タンクを満タンにするのは5kgの水素で、必要な時間は約3分です。

ダッシュボードには、水素充填量が表示されています(速度計の上の部分)。

充填が完了したら、ノズルを取り外し、キャップを締めて終了です。

写真はトヨタ MIRAI キャンペーンより引用(https://toyota.jp/mirai/cp/hope/station/)

現在は、ガソリンと同じ用にセルフで充填のできるステーションも出ていますが、ほとんどは技術をもった専門のスタッフが対応しています。筆者も一度体験してみたい…!

水素ステーションのしくみ①

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これまで燃料電池車(FCV)や水素社会についてのトピックをお伝えしてきたHydro World。今回は、水素社会を支える仕組み、水素ステーションについてお届けします。

FCVに燃料となる水素ガスを供給するための場所、ガソリンスタンドの水素版である水素ステーションですが、車両に水素を供給するための「ディスペンサ」、水素を蓄えておく「タンク(蓄圧器とも)」、水素を車両に積載するための適切な圧力に高める「コンプレッサー」、水素を冷却する「プレクーラー」などからなります。

水素エネルギーナビ(http://hydrogen-navi.jp/station/system.html)より引用

水素ステーションにもいくつかの種類があり、代表的な分け方では水素をその場で生産している「オンサイト型ステーション」、ガソリンスタンドのように水素は別のところで製造してもってくる「オフサイト型ステーション」、複数の場所で水素を供給することができる「移動式ステーション」があります。

弊社の山本石油水素ステーション恵那は、オフサイト方式を採用しており、定期的に水素を補充して、お客様にお届けしています。

現行「MIRAI」生産終了へ

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すでにいろいろなメディアで公表されていましたが、トヨタのFCV「MIRAI」は現行モデルの生産を終了していることがわかりました。また、あわせて新型モデルの発売を2020年末ごろに予定していることも判明しました。

「MIRAI」公式ホームページ下部にポップアップが出現(https://toyota.jp/mirai/)

気になる新型「MIRAI」ですが、東京モーターショー2019において「MIRAI Concept」を発表しており、このモデルによれば現在の航続距離を約1.3倍の約850kmに、前輪駆動を後輪駆動に、4人乗りを5人乗りとすることが公表されています。

「MIRAI Concept」公式ホームページより(https://global.toyota/jp/album/images/29933431/)

2014年に発売されてから6年目でのフルモデルチェンジ。筆者が気になるのはいつもそのお値段ですが…!(笑)水素社会を今後もリードする存在になるであろう新型MIRAIを町中で見かけるようになるのは、もう少し先になりそうですね。登場を待ちたいと思います!

FCVラインナップ③

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シリーズでお届けしている「Hydro World」。今回も現在発売されている燃料電池車(FCV)をご紹介します。今回の車は…海外メーカーの車です!

ヒュンダイ ix35 Fuel Cell

公式ホームページより(https://www.hyundai.news/eu/brand/hyundai-ix35-fuel-cell-undertakes-record-hydrogen-powered-drive/)

韓国の自動車メーカー、現代自動車(ヒュンダイ)からもFCVが発売されています。この車のデビューは2013年で、以前お伝えしたトヨタのFCV「ミライ」よりも早い!(ミライは2014年発売)。残念ながら公式ホームページでも専用ページが見当たらず、販売価格など詳細は不明なのですが、アジア勢でFCVの開発が進んでいることがわかりますね!

FCVラインナップ②

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水素や燃料電池車にまつわる情報をお届けする、「Hydro world(ハイドロワールド)」。前回に引き続き、現在発売されている燃料電池車(FCV)をご紹介します。今回の車はこちら。

ホンダ クラリティ FUEL CELL

公式ホームページより(https://www.honda.co.jp/CLARITYFUELCELL/)

あのホンダも燃料電池車を発売しているってご存知でしたか?筆者は残念ながらこの連載のために調べるまで知りませんでした…!セダンベースで、デザインはハイブリッド車のINSIGHT(インサイト)のよう。クラリティとしては、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)も発売されており、未来に向けた新エネルギーに次々と対応しています。

航続距離は約750km(JC08モード)と一般的なガソリン車よりも長め。そしてやはり注目のお値段は…

7,836,400円(メーカー希望小売価格)

おおっ!やはり予想通りの価格帯…!なお、日本国内での販売はリースのみとなっているそうです。一般販売されると街で見かける機会が増えるかもしれませんね!

FCVラインナップ①

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水素や燃料電池車などにまつわる情報で、業界の動向や最新ニュースなどを紹介するコーナー、「Hydro World(ハイドロワールド)」をお届けします。

今回は、多くのメーカーが開発している燃料電池車(FCV)のうち、現時点(2020年5月)で一般受けに発売されているラインナップをざっくりとご紹介。1つ目は、こちら。

トヨタ MIRAI

(公式ホームページより:https://toyota.jp/mirai/?padid=from_mirai_gallery_navi_top)

日本で「燃料電池車といえば、これ!」というくらいの存在感を持っているのが、トヨタのMIRAI(ミライ)。町中でみかけるとおもわず「おっ!」と筆者は振り向いてしまいます(まだまだミーハー)。フロントグリルが特徴的ですね。

車載の高圧水素タンクには約5kgの水素を蓄えることができ、航続距離は約650km(JC08モード)。長い航続距離は魅力です。そして気になるお値段は…

7,409,600円(メーカー希望小売価格)

おおお!高級なイメージがあると思っていたら、販売金額からもわかりますね!!一度乗ってみたい…