水素がやってくる

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飛行機、電車、トラックと、水素を燃料にして動く乗り物を紹介してきました。今回は、その水素自体の調達についてお伝えします。つい先日の報道によると、日本政府は来年の1〜3月ごろ、オーストラリアから水素を輸入する実証実験を行うことが発表されました。現在、水素は化学工業の副産物などとして製造されていますが、価格が高いことが普及を妨げる要因の一つとも言われています。そこで、オーストラリアのプラントで「褐炭」とよばれる低品質な石炭から水素を大量に生産し、コストを下げて流通させる試みです。液化天然ガス(LNG)と同様に、マイナス253度の極低温で液化させた水素を輸送船で運び、その安全性を確かめるための実験だそうです。

以前にも紹介した運搬船「すいそ ふろんてぃあ」
(出典:https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=63276&pid=151539)

ただ水素は天然ガスや石油と違い、世界中で生産と供給が可能になり、エネルギー安全保障にも寄与するものだと考えられています(資源を争って戦争の原因になったり、輸送ルートの確保が軍事的な目的になったりしなくて済む)。資源国オーストラリアからの水素輸入は、果たしてそういった役割を果たしてくれるのか、それともまずは流通量の拡大を狙った戦略なのか、今後に注視したいトピックです。

燃料電池トラック

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今週もまた、水素社会の到来を感じさせるニュースがありました(なぜかここのところ乗り物関連のニュースが多いですね…)。トヨタ自動車とグループ傘下の日野自動車は、現在開発中の燃料電池大型トラックの走行実験を、2022年春ごろから愛知県内や首都圏で始めると発表がありました。また同じタイミングで、日野自動車の米国事業を担う米国日野販売と米国日野製造は、トヨタ自動車と燃料電池大型トラックを製作する「プロジェクトZ」を公開し、2021年前半ごろに向けて試作車両を開発、2024年までの実用化を目指すことを明らかにしました。

日本向けに開発が進む燃料電池大型トラック
(出典:https://www.sankeibiz.jp/business/photos/201015/bsd2010150500014-p1.htm)
こちらは米国用。サイズ感が大きい。
(出典:https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00109/101300046/)

日本における走行実験の記事によりますと、車両は日野自動車の大型トラック「プロフィア」をベースに、トヨタ自動車の「ミライ」次期モデル用発電装置を2基搭載します。またトヨタによると、国内でバスやトラックなどの商用車が排出する二酸化のうち、約6割が大型トラックに由来するそう。この部分に燃料電池車(FCV)が投入されれば、環境負荷を減らす大きな役割を担う可能性がありそうですね。

米国での「プロジェクトZ」に関する情報によりますと、大型トラックだけではなく小型トラック、FCVだけでなく電気自動車(EV)など様々な車両を開発していくそうです。その背景には米国の厳しい環境規制があるとみられており、特に先進的なことで知られるカリフォルニア州では、ガソリンエンジンを動力とする乗用車やトラックの販売を2035年に禁止する予定。ますますクリーンなエネルギーへのシフトが進むものとみられています。

おそらく、大型トラックの移動が多い高速道路などの幹線や、物流拠点では水素ステーションの整備も進むのではないでしょうか。その近隣では自家用車のFCV化も合わせて促進すると、地方部であっても「FCV先進都市」がまちづくりにつながるかもしれないですね。

水素で走る電車

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前々回の記事で、水素を燃料にして飛行する航空機の話題をお届けしましたが、今回の話も燃料電池車(FCV)ではありません…!水素で走る電車を開発するというニュースがありましたので、そちらについてお届けしたいと思います。

外観イメージが公開された「HYBARI(ひばり)」
(出典:https://response.jp/article/2020/10/06/339108.html)

この鉄道車両は、JR東日本・日立製作所・トヨタの3者が共同して開発をすすめることになっており、日本を代表する企業によるチームにも注目が集まっています。水素を燃料とすることによる環境負荷の低減については、何度もこのブログで紹介してきた通りですが、鉄道の分野においても同様の取り組みが加速しそうですね。

鉄道=電車=電気で駆動するもの、と思いがちなのですが、鉄道にはディーゼルエンジンなど、車と同じようにエンジンで動くものも少なくないです(理由はいろいろありますが、一般には需要が少ないと電化するための工事の費用が高すぎて採算が取れない、など。恵那市の第三セクター、明知鉄道もディーゼルエンジンで動いています)。そのため、化石燃料の使用による温室効果ガスの排出問題がついてまわり、環境負荷の低減のために新しい駆動形式の車両の導入が各地で検討されています。この新型車両も実証実験は関東地方の非電化区間(鶴見線、南武線)で行われるものとみられます。

ここのところ、燃料電池や水素エネルギーの導入が急ピッチで進んでいる印象がありますが、それは都市部から順に地方へ進んでいくのではなくて、今回の鉄道のように地方部で導入したものが都市部でも利用されるという、逆方向の動きになるかもしれません。そういう意味では、水素社会の到来は地方創生とつながっていく可能性も秘めていますね。

webメディア リニューアル

水素ステーション恵那の新着情報をお届けしている当ページですが、これまでの情報を更にパワーアップさせたwebメディアとして、新しくスタートすることとなりました。

コンセプトは「FCVのある上質な暮らしと旅」。

どうぞお楽しみに。

よくある質問 1

Q.1 一回の充填でどの程度走れますか?
走り方によります。
TOYOTAのMIRAIは、カタログデータで航続距離635キロとされています。
実際には、500キロ程度は走ります。

Q.2 一回の充填にどのくらい時間が掛かりますか?
充填にかかる時間は、3分から5分といったところです。
ガソリンを満タンにする程度の時間と考えてください。

Q.3 水素の充填に予約は必要ですか?
必要ありません。
山本石油水素ステーション恵那は、定置式の水素ステーションです。
営業時間の差はありますが、日曜日と定期点検中以外は毎日開いています。
お好きな日にご来店ください。

ガソリンスタンドの挑戦 山本石油㈱が水素ステーションを開設

~弱小水素ステーション事業者の小さな水素ステーション~

山本石油株式会社(以下、山本石油)では、このたび2017年度中の完成を目指し、岐阜県恵那市に『山本石油水素ステーション恵那(仮称)』を開設することになりましたのでお知らせいたします。

国の掲げる「水素・燃料電池戦略ロードマップ」では、2020年までに160ヵ所程度の水素ステーションを整備する事を目指しています。この度、本年度より水素供給設備の補助金が変更され、更なる普及が期待されております。

山本石油では、2015年度より水素ステーションの開設の為に取り組んでまいりましたが、この度、2017年度完成を目標に水素ステーションを開設する事を決定いたしました。

山本石油は創業1911年の創業より、長らく燃料販売を行ってきました。燃料販売経験の上に、今後の燃料として国の進める水素・燃料電池の将来性を検討し、新たな自動車用燃料として水素・燃料電池への取り組みを開始します。

※パッケージ型充填ユニットイメージ

本ステーションは、主要機器類をユニット化してパッケージ内に収める方式を採用し、省スペース化・現地工事縮小による建設コスト削減、必要電力の減少によるコスト削減を図ります。また、水素燃料自動車の普及による充填台数の増加にも対応できる形を検討しております。

山本石油は、地方都市の中小企業であり、「弱小の水素ステーション事業者」として水素ステーション事業に挑戦していきます。そして、今回の挑戦が今後の水素ステーション事業に関する一つのモデルケースとなりえるのではないかと考えております。

開所日などに詳細に関しましては、随時プレスリリースを発信させていただきます。 続きを読む ガソリンスタンドの挑戦 山本石油㈱が水素ステーションを開設